このほど微粒子ピーニング(WPC)技術を有する不二WPCと、多様なコーティング技術を持つ日本電子工業、熱処理技術を提供する武藤工業、金型の設計・製造を手掛ける昭和精工に加えて、豊富な分析評価技術を保有する神奈川県立産業技術総合研究所、理論構築を担う横浜国立大学で、複雑な表面課題にシステムソリューションを提供する「表面設計コンソーシアム」を組織しました。
単一の技術では対応できない表面に関わるユーザーのニーズ・オーダー(表面課題)に対して、上記の表面技術のスペシャリスト集団がエンジニアリングの立場から共同受注します。金型のチッピング(微小な欠け)・割れ・凝着・変形・変寸、機械部品の摩耗・焼付き・凝着・疲労破壊といった各種の表面損傷に対して、計測・評価を経た根拠のある、合理的で最適なバリューコストを高める表面設計ソリューション、また、寿命予測が可能な表面設計ソリューションを開発・提供することを目的とするものです。
一方で、将来的に必要とされる可能性のある表面課題に対応する、複合処理の技術開発も行っていきます。
当コンソーシアムのソリューション・サービスの流れは、企業のニーズや課題をヒアリングして、76の研究所の中から適切な研究所を紹介・マッチングするドイツの「フラウンホーファー研究機構」と同様の形を採っています。
コンソーシアム内での幅広く密接な協力体制により、微粒子ピーニング(WPC)やPVD・DLCなどのコーティング技術、浸炭・窒化・高周波・真空熱処理などの熱処理技術、ワイヤー放電加工などの高精度加工技術や金型設計・製作技術、といったメンバー各員の独自技術と専門知識を提供できるほか、非常に広範なプロジェクト要件と複雑なシステムソリューションにも対応可能となっています。
金型から切削工具、機械部品に至るまで、表面に関する困りごとがありましたら何でも、‟神奈川発フラウンホーファーモデル”を目指す当コンソーシアムに、是非ともご相談ください。