去る11月15日(水)に神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)を会場に、「表面設計コンソーシアム」の設立講演会を開催しました。どれぐらいのご参加を頂けるのか気をもみながらの開催となりましたが、大変ありがたいことに会場とオンラインを含めて60名以上の方々にご参加を頂き、複数のメディアにも取材を頂きました。この場をお借りして改めて御礼申し上げるとともに、今一度気を引き締めてコンソーシアムの活動に取り組む決意を新たにしたところでございます。
講演会でのプレゼンや議論から改めて感じたことは、やはり情報と技術の整理と統合がとても重要であるということです。
金型や機械部品の不具合は、損傷がかなり進んだ段階で発覚することが多いために、一部が欠損していたり、摩滅や腐食が進行したりしていて「はじめに何が起きたのか」を明らかにするのが容易でない場合がよくあります。
摩耗・摩擦・チッピング(微小な欠け)・剥離・凝着・焼付き・かじり・変寸・曲げ疲労・転動疲労・面疲労などなど、はじめに起きる損傷過程を突き止めることで、効果的なソリューションの提供につなげることができますが、証拠が不十分であったり、時間やコストを十分にかけられなかったりすることも多く、容易ではありせん。
こうした問題に対応するために、当コンソーシアムでは、独自のサービスとして『ソリューションラボ』を開設し、表面設計のスペシャリストであるメンバーが集まって、お客様と一緒に原因の調査を行います。
ソリューションラボには、光学顕微鏡、走査電子顕微鏡、粗さ計、硬さ計、残留応力測定装置などの各種測定装置が完備されており、お客様の情報や測定・分析の結果をもとに、様々な角度からデスカッションして、考えられる原因の絞り込みと改善のための表面設計プランをご提案します。
さらに必要に応じて、より高度な分析機器を用いた調査や検証実験、実機評価試験にも対応します。
このように、情報を整理・統合して、現象を正しく判断をするとともに、メンバー各社が持つ様々な技術・ノウハウを統合して、根拠のある合理的な表面設計ソリューションを提供することを目指しております。
金型から切削工具、機械部品に至るまで、表面に関する困りごとがありましたら何でもお気軽に、当コンソーシアムに、是非ともご相談ください。