2025.10.14
コラム

表面を設計するって?

歯車や金型・工具のように、相手材と接触して動力を伝えたり変形させたりする部品は、多くの場合その表面が欠けたり削れたりき裂が入ったりすることで、壊れて使えない状態になってしまいます。もっと長く、あるいはより過酷な条件でも使えるようにするにはどうしたらよいでしょうか。

 

難しいのは壊れる原因が色々あることです。素材が疲労破壊を起こしたり、相手材と凝着を起こして表面がむしり取られたり、異物が混入して異常な摩耗を起こしたり、硬質コーティングが割れたり剥離したり...といった具合です。しかも多くの場合に壊れた部品は損傷や腐食が進行して、原因調査は容易ではありません。

 

優れた耐久性を与えるには以下のような表面を構成する各要素技術をきっちりと制御することが重要です。

 

1.基材材質制御 必要な性能に見合った素材の選定と適切な熱処理が施されていますか。

2.基材表面改質 接触する力(面圧)を考慮して適切な表面硬化処理を施していますか。

3.硬質薄膜制御 基材との密着性や相手材との相性、硬さ、靭性を考慮して適切な膜種を選択していますか。

4.表面テクスチャ制御 潤滑剤の性質や摺動条件を考慮して適切な表面形状を付与していますか。

 

私たちはこれらを念頭に、充実した試験・分析評価機器を備えた「ソリューションラボ」を活用して、不具合や破損の原因をお客様と一緒に丹念に調査・分析しながら、要求特性をクリアする理想の表面を「設計」するお手伝いをさせて頂きます。熱処理、表面硬化処理、微粒子ショットピーニング、硬質コーティング、金型設計、それぞれの専門家が集結し課題を解決します。みなさまと一緒に日本のものづくり技術をもっと向上させていきたいと思っています。

 

表面設計の概念図

この記事を書いた人

神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)
髙木眞一
技術士(金属部門)、博士(工学)を取得。 神奈川県内のものづくり中小企業がタッグを組んで表面にかかわる様々なニーズにワンストップ対応することを目指した表面設計コンソーシアムの活動を地域の産業支援機関として応援します。

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