高速加工用パンチの耐摩耗性とカケ対策を両立したい

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表面設計の材質
SKH51、SKD61、SKD11
製品の材質
鉄鋼材料

お困りごやとニーズ

耐摩耗性

カケ対策

表面設計コンソーシアムからの提案

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TiN系コーティング
  • 耐摩耗性を向上させながら、カケ対策を行う

表面設計の効果

ボルト加工用工具鋼パンチの寿命向上

六角ボルト穴加工用の工具鋼パンチは高速で加工するために、凝着、摩耗といった激しい損傷に曝されます。そこで耐摩耗性を改善するためにTiNコーティングを施すことにより寿命を約5倍に延長することができました。しかし...

摩耗と凝着

TiNコーティングをしないパンチは寿命は短いものの、凝着や摩耗によって損傷が進行するので交換時期が予測できます。つまり品質管理が容易です。

凝着の様子

摩耗の様子

欠けの問題

TiNコーティングによりパンチの寿命は向上しますが、突発的な欠けによって損傷するので、高サイクル加工の工程では瞬時に大量の不良品が発生してしまいます 。つまり品質管理が困難です。

TiNコーティングパンチ

パンチ先端で起きた欠け

従来の表面設計

これまでの表面設計では、耐摩耗性を重視するあまりにパンチの基材である工具鋼の硬さを硬くし、さらにその上にTiN系コーティングを成膜することが多いです。しかし、TiN系コーティングは柱状に結晶成長する特徴があるので縦方向のマイクロクラックが入りやすく、それが一気に基材に達して欠けを引き起こすことがあります。つまり耐摩耗性の代償として疲労強度や靭性が劣化し脆性的な欠けを誘発しやすくなっているのです。

WPC処理xTiN系コーティングで耐摩耗性と欠け対策を両立

基材の工具鋼にWPC処理を施した後、TiN系コーティングをすることで、基材に強い圧縮残留応力が付与されて、コーティングが割れても基材へのき裂の進展が抑制されます。図1はSKD61鋼を基材として疲労試験を実施した結果です。TiNコーティングをすると疲労強度は劣化しますが、WPC処理をしてからTiNコーティングをした場合には、基材よりも疲労強度が高いままです。このように基材の靭性を向上させつつ硬質コーティングを施すことで、耐摩耗性と欠けの両方を改善することができます。

図1 工具鋼の疲労強度に及ぼすTiNコーティング、WPC処理の影響

参画企業

FLOW

01

お問い合わせ

金属のお悩みをお気軽にご相談ください。2営業日以内にご連絡します。

02

お打ち合わせ

ソリューションラボ
相談無料

しっかりお話を伺って原因を探ります。マイクロスコープを使った簡単な調査もサービスで行っています。

03

調査・分析

ソリューションラボで詳細な調査と分析を行い、問題の原因を特定し、解決方法を見つけます。

04

表面設計のご提案

調査結果に基づいたご提案をいたします。最終的に実施するかはお客様の判断で決めていただけます。

05

実機テスト

ラボテストや実機テストのお手伝い。3.4.を繰り返して最適解が得られるまで伴走いたします。

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