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2026.04.27
コラム

金属部品を長持ちさせる表面処理 ショットピーニング

金属部品を長く使いたいとき、硬さや耐食性に注目することは多いですが、実はもう一つ大切な考え方があります。それが圧縮残留応力です。

 

少し専門的な言葉ですが、これは部品の表面に平行な方向へ、圧縮の力が残った状態を持たせておくことです。金属部品は、表面にできた小さなき裂が内部へ進んでいく、いわゆる金属疲労によって破損することが少なくありません。圧縮残留応力は、そのき裂が開こうとするのを抑える方向に働くため、疲労破壊の防止に役立ちます。

 

この考え方は、歯車、ばね、シャフトのように、繰り返し力がかかる部品で特に重要です。表面処理によって圧縮残留応力をうまく与えることで、部品をより長持ちさせることが期待できます。

 

代表的な方法がショットピーニングです。細かい粒子を表面に投射することで、表面近くに圧縮残留応力を与えます。粒子が大きいほど比較的深い位置まで、小さいほど表面近くに大きな圧縮残留応力を与えやすくなります。そのため、粒子径の異なるショットピーニングを組み合わせ、表面から内部まで残留応力を制御することもあります。また微粒子ショットピーニングは、表面の形状を整えながら圧縮残留応力を付与する方法として活用されています。

 

ここで大切なのは、表面処理を一種類だけで考えないことです。たとえば、ショットピーニングとPVDコーティングを組み合わせれば、疲労強度を高めながら、摩耗しにくさや耐食性も期待できます。さらに、窒化処理とショットピーニングを組み合わせれば、表面硬化と圧縮残留応力の両面から、耐摩耗性と疲労強度の向上をねらうことができます。

 

また、ショットピーニングの活用は金属部品だけに限りません。条件によっては、超硬合金やセラミックスのような脆い材料でも、圧縮残留応力を活かせる場合があります。

 

👉 大切なのは、圧縮残留応力を単独で考えるのではなく、ほかの表面処理とどう組み合わせるかを含めて設計することです。

 

ただし、圧縮残留応力は大きければ大きいほどよいわけではありません。材質、形状、表面粗さ、使用条件とのバランスが大切です。

 

👉 表面処理は、単独の性能ではなく、必要な機能をどう組み合わせるかで価値が大きく変わります。

 

「自社の部品ではどの方法が合うのか」と迷ったときは、ぜひ表面設計コンソーシアムへご相談ください。ソリューションラボにて、お客様と一緒に整理しながら、最適な表面処理の方向性を考えていきます。

この記事を書いた人

神奈川県立産業技術総合研究所(KISTEC)
髙木眞一
技術士(金属部門)、博士(工学)を取得。 神奈川県内のものづくり中小企業がタッグを組んで表面にかかわる様々なニーズにワンストップ対応することを目指した表面設計コンソーシアムの活動を地域の産業支援機関として応援します。

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